エスプレッソマシン加圧式と非加圧式|バール式の違い【2026年版】

エスプレッソマシンの加圧式(デロンギ・ティファールの入門機)と非加圧式・9気圧バール式(Gaggia・Brevilleの本格機)の違いを、抽出の安定性・クレマの質・お手入れ・価格帯・初心者向き度の5つの観点から徹底比較し、あなたに合ったタイプの選び方を具体的な機種とともに解説します。

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「エスプレッソマシンを選ぼうとしたら、商品説明に『加圧式』『非加圧式』『9気圧バール式』という言葉が並んでいて、何が違うのか分からない」——そんな方は少なくありません。実はこの違いこそが、抽出の安定性やクレマの質、お手入れの手間、そして価格帯を大きく左右する分かれ道です。

この記事では加圧式と非加圧式(バール式)の仕組みの違いを整理し、それぞれに向いている人のタイプを具体的な機種とともに解説します。エスプレッソマシン全体から選び直したい方はエスプレッソマシンおすすめ比較もあわせてご覧ください。

ヒント:

この記事でわかること

  • 加圧式と非加圧式の抽出の仕組みの違い
  • クレマの質・抽出の安定性・お手入れのしやすさの比較
  • 価格帯と初心者向き度の目安
  • タイプ別のおすすめモデル

加圧式と非加圧式(バール式)とは

エスプレッソは9気圧前後の圧力でお湯を粉に通し、短時間で濃縮された抽出液とクレマ(表面の泡)を作る抽出方法です。この圧力をどう作るかで、マシンは大きく2種類に分かれます。

  • 加圧式:ポルタフィルター(粉を詰めるバスケット)の内部に加圧バルブを内蔵し、粉の挽き目やタンピングが多少粗くても機械側で圧力を安定させる方式
  • 非加圧式(9気圧バール式):加圧バルブに頼らず、粉自体の抵抗とポンプの圧力だけで9気圧前後を作り出す方式。粉の挽き目とタンピングの精度がそのまま抽出結果に反映される

家庭用エントリーモデルの多くは加圧式を採用し、デロンギ スティローザ EC235J-BK やティファール クイックレマ EX5101JP のような「ダイヤルやレバー一つで本格クレマ」をうたう機種が代表例です。一方、バリスタ志向の本格機は非加圧式が主流で、Gaggia Classic Evo Pro や Breville Bambino Plus のように、粉の挽き目調整を前提にした構造になっています。

加圧式・非加圧式の代表機種

デロンギ スティローザ EC235J-BK
加圧式・エントリー

デロンギ スティローザ EC235J-BK

4.1
  • ダイヤル一つで本格クレマ
  • ステンレス製フロッサー搭載
  • 2万円前後で始めやすい

¥20,691

Gaggia Classic Evo Pro
非加圧式・本格派

Gaggia Classic Evo Pro

4.5
  • 業務用グレードのソレノイドバルブ
  • 挽き目調整で味を追い込める
  • バリスタ志向の定番機

¥96,204


抽出の安定性で比較する

加圧式は、加圧バルブが挽き目のばらつきやタンピングの弱さを吸収してくれるため、毎回ほぼ同じ抽出結果になりやすいのが強みです。豆の計量や挽き目にこだわらなくても、一定水準のエスプレッソが淹れられます。

バール式は真逆で、挽き目・タンピングの圧力・粉量のどれかがずれると抽出速度が大きく変わり、味も安定しません。ただし条件を自分でコントロールできる分、豆の個性や焙煎度に合わせて味を追い込める自由度があります。抽出の再現性を機械に任せたいか、自分の技術で作り込みたいかが分かれ目です。


クレマの質を比較する

加圧式のクレマは、加圧バルブが人工的に泡立てる性質上、きめが粗く色も薄めで、時間が経つと消えやすい傾向があります。見た目は整っていても、豆本来のコクが薄まって感じられることがあります。

バール式は粉の炭酸ガスと油分が自然に乳化して生まれるクレマで、きめ細かく色も濃いヘーゼルナッツ色になりやすいのが特徴です。ただしこれは挽き目とタンピングが適切に合っている場合の話で、条件が合わないとクレマがほとんど出ないこともあります


手入れのしやすさを比較する

加圧式はポルタフィルターに加圧バルブという可動部品が追加されるため、定期的な分解洗浄が必要です。バルブに粉カスが詰まると圧力が不安定になり、抽出にムラが出ます。

バール式はポルタフィルターの構造がシンプルで、バスケットとフィルターホルダーを洗うだけで済む機種が多く、パーツ単位の手入れは加圧式より簡単です。一方で、グラインダーの挽き目調整やタンピングの練習という「抽出前の手間」はバール式のほうが多くかかります。


価格帯と初心者向き度を比較する

加圧式のエントリーモデルは、デロンギ スティローザ EC235J-BK の¥20,691のように2万円前後から選べるものが多く、初期投資を抑えて始めやすいのが特徴です。抽出の失敗が起きにくいため、エスプレッソが初めての方にも向いています。

バール式は本格志向のモデルが多く、価格帯も広めです。Gaggia Classic Evo Pro のようなセミオート機から、Breville Barista Pro のようにグラインダーを内蔵した上位機まで幅があります。抽出の技術を身につける前提の構成なので、コーヒーへのこだわりが強い方向けです。


抽出圧力の技術的な補足

「9気圧」という数値自体はどちらの方式にも共通する目標値ですが、その作り方に本質的な違いがあります。加圧式はポンプの圧力が7気圧程度でも、バルブが抽出口付近で圧力を堰き止めることで見かけ上9気圧相当の抽出を再現します。バール式はポンプそのものが9気圧を安定して発生させ、粉の層がその圧力にどう応答するかがそのまま味に出ます。

この違いは、豆の挽き目を変えたときの反応にも表れます。加圧式は多少粗い挽き目でもバルブが補正するため味の変化が穏やかですが、バール式は挽き目を少し変えただけで抽出時間や濃度が大きく動きます。エスプレッソの抽出理論を学びながら味を追い込みたい方には、この反応の大きさ自体が魅力になります。


選び方チェックリスト

購入前に次の3点を確認すると、どちらのタイプが合うか判断しやすくなります。

  • 抽出の手間をどこまで受け入れられるか:挽き目調整やタンピングの練習を楽しめるなら非加圧式、手間を減らしたいなら加圧式
  • グラインダーを別途用意できるか:非加圧式は挽きたての豆で使うのが前提のため、グラインダー付きモデルか別売りグラインダーの用意が必要
  • 将来的にステップアップしたいか:まず加圧式で抽出に慣れ、物足りなくなったら本格志向のタイプに移行する順番も現実的な選択肢
  • お手入れにかけられる時間:週に何度も使うなら分解洗浄の頻度も選定基準に加えておくと後悔しにくくなります
項目
加圧式おすすめ
非加圧式(バール式)
抽出の安定性高い(バルブが吸収)技術次第で変動する
クレマの質きめが粗く消えやすいきめ細かく濃い
お手入れバルブの分解洗浄が必要パーツはシンプル・調整の手間あり
価格帯の目安エントリー〜中級中級〜上級
初心者向き度高い中〜低(練習前提)
情報:

ボイラー方式(シングル・デュアル・サーモジェットなど)は加圧式・非加圧式のどちらにも存在する別の分類軸です。抽出とスチームの同時使用や予熱時間を重視する方はエスプレッソ ボイラー方式比較も参考にしてください。

比較表で気になったモデルをチェック

抽出の安定性を取るか、本格的な味わいを取るか。気になったモデルの詳細を見てみましょう。

※価格・在庫状況は変動します。購入前にご確認ください。


加圧式・非加圧式のよくある誤解

「加圧式は初心者用で味が劣る」と思われがちですが、正確には技術に依存せず一定の品質を再現しやすい方式というだけで、豆の鮮度や挽き目にこだわれば十分に満足度の高い一杯になります。逆に「バール式なら誰でもプロの味になる」というのも誤解で、挽き目やタンピングが合っていなければ加圧式より不安定な抽出になることも珍しくありません。

もう一つ混同されやすいのが「9気圧=この抽出方式」という思い込みです。加圧式のカタログにも「最大15気圧ポンプ」のような表記が使われますが、これはポンプ自体の性能値であり、抽出時にバルブが圧力を調整する仕組みは変わりません。数値だけで判断せず、加圧バルブの有無を確認するのが確実です。

購入前にスペック表や商品説明を見る際は、「加圧ポルタフィルター」「加圧バルブ」といった単語があるかどうかをチェックすると、実物を触らなくてもどちらの方式かを見分けられます。


こんな人には加圧式がおすすめ

  • エスプレッソを淹れるのが初めてで、失敗を減らしたい
  • 挽き目調整やタンピングの練習に時間をかけたくない
  • 初期投資を抑えて気軽に始めたい

代表的なモデルとしてデロンギ スティローザ EC235J-BK はダイヤル一つの操作でカプチーノまで楽しめるエントリー機です。よりコンパクトさを重視するならティファール クイックレマ EX5101JP も選択肢になります。

こんな人には非加圧式(バール式)がおすすめ

  • 豆の個性を活かした本格的な味わいを追求したい
  • タンピングや挽き目調整を含めた抽出の技術を身につけたい
  • 将来的にラテアートやバリスタレベルの抽出を目指している

Gaggia Classic Evo Pro は業務用グレードのソレノイドバルブを備えた本格セミオート機で、Breville Bambino Plus は自動スチームワンドを搭載し非加圧式ながら初心者にも扱いやすい構成になっています。

Breville Bambino Plus エスプレッソマシン BES500BSS つや消しステンレススチール

Breville Bambino Plus エスプレッソマシン BES500BSS つや消しステンレススチール

4.1

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注意:

非加圧式は同じ機種でも、グラインダーの挽き目やタンピングの技術次第で味が大きく変わります。購入時はグラインダーが別売りかどうかも必ず確認しましょう。


まとめ

加圧式は抽出の安定性と手軽さを重視するエントリー層向け、非加圧式(9気圧バール式)は抽出の自由度と本格的な味わいを求める方向けという住み分けがはっきりしています。まずは加圧式で抽出の基礎に慣れ、物足りなさを感じたら非加圧式にステップアップするのも一つの道です。エスプレッソマシン全体のラインアップはエスプレッソマシンおすすめ比較、ボイラー方式による違いはエスプレッソ ボイラー方式比較で詳しく比較しています。

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加圧式・非加圧式の人気モデルをチェック

抽出の安定性を重視するなら加圧式、本格的な味わいを求めるなら非加圧式がおすすめです。

※価格・在庫状況は変動します。購入前にご確認ください。